【読書アウトプット番外編】様々なジャンルの本から学ぶ、傷つかない考え方3選

【読書アウトプット番外編】様々なジャンルの本から学ぶ、傷つかない考え方3選

あなたの同意なしに、誰もあなたに劣等感を抱かせることはできない。

No one can make you feel inferior without your consent.

Eleanor Roosevelt

本を読んでいると一見全く違った内容を話している本から、「あの本の考え方と似ているな」と共通点を思いつくことがあると思います。今回は、3冊のジャンルが異なる本から感じ取った「傷つかない考え方」に関して書いてみます。

はじめに

冒頭の言葉は、第32代大統領フランクリン・ルーズベルトのファーストレディで、自身も国連代表を務めるなど活動的だったエレノア・ルーズベルトの言葉です。彼女の功績については正直あまりよく知らないのですが、この言葉は心に残っています。

どんな言葉をかけられても結局は受け手の感じ方次第、ということだと思います。自分を傷つけようとする相手に、傷つける「同意・承諾」を自分が与えなければ、相手の思いのままに傷つくことはありません。そもそも、相手は傷つけようともしていないのに、勝手に思い込みで傷ついていることもあるかもしれないですね。

今回は、そんな傷つかない受け手となる為の考え方として参考になるかもしれない内容です。

大人の流儀|伊集院 静

人はそれぞれ事情をかかえ、平然と生きている。

『大人の流儀』P.98

この言葉に最初に出会ったのは、大学生の時です。父に見せられた日経新聞の日曜日の朝刊の『心に響く「現代の名言」ランキング』の中にありました。「いい言葉だろ?」とか言われたのを覚えていますが、その時はさして響いていませんでした。ちなみにその時の記事は日経電子版の記事でも残っています。

大人になって、実際に自分が(大したことではなくとも)「事情を抱える」ようになると、この言葉の意味が沁みます。

切り取られた言葉だけでなく実際に本を読んでみると、この章で筆者は「妻と死別した日のこと」について書いています。妻を亡くした直後に、タクシーをある親子に譲ったというエピソードです。彼の「事情」を親子は知らないままであり、彼もその親子が何か急いでいる「事情」があったように感じたものの、結局真相を知ることはなく、それが世間のすれ違いであり、他人の事情であるというのです。

日々の生活で、なんとなくイライラをぶつけられたり、小言を言われたり、面と向かって嫌な態度を取られたり、色々なことで傷つく、または自分のペースが乱されることがあると思います。

そういう時に、「この人もそうでもしなきゃやってられない事情があるんだろうな」と思っていると少し余裕をもって接することができる気がします。

駅などでもそうです。強くぶつかられたり、舌打ちされたりするとなんとなく嫌な気持ちになりますが、大切な方を亡くすようなことではなくとも、「今日は大事なプレゼンなのに電車が遅れている」など自分も相手もそれなりの事情があると思っておくと寛大になれると思います。

論破力|ひろゆき [西村博之]

この本はもともと、いつも理詰めしてくるパートナーに一矢報いたいと思って買った本でした(笑)。交渉の場において「論破」するテクニックはもちろんですが、本の節々に傷つかない考え方に関するヒントがありました。その中でも私がはっとしたのがこの部分です。

「みんなに好かれたい」とか思っている人が、たまにいるじゃないですか。だから、人に嫌われるとすごく傷つくのでしょうが、キムタクすら嫌われる世の中で「こんな私が、なぜ万人に好かれると思うの?」みたいな考え方のほうが当たり前な気がするわけです。

『論破力』P.181

私も未だに心のどこかでみんなに好かれたい、少なくとも嫌われたくない、という気持ちが根底にあります。ですが、確かにどんなに好感度の高い芸能人やスポーツ選手でも一定数の「アンチ」はいます。そんな中で自分が万人から好かれるわけがないのです。

中学生の時に、近くの席の女子が「パックンマックンのパックンって本当大嫌い!」と大声で話しているのが耳に入ってきて、一体全体何があったらそんなにパックンを嫌うことができるのか、、、とすごく不思議に思ったことがあります。(パックンさん、変な例に出してすみません。)

パックンでも見ず知らずの女子中学生に嫌われるし、世の中人には合う合わないがある。全員に好かれることなんて無理だと最初から思っていれば、ひろゆきさんが本で書いているように自分に嫌な態度を取る人がいたとしても「あっ、私を嫌うタイプの人ね」で済む話だと分かります。

実際、人に好かれようとなんかしないで奔放にしている人の方が意外とみんなから愛されたりしていることも身近なケースであると思います。この考え方はまだ練習中ですが、人に好かれる必要はないし、好かれないこともあって普通、と念頭に置いておくといざ合わない人が現れても、気が楽になるはずです。

サピエンス全史|ユヴァル・ノア・ハラリ

人類史をホモ・サピエンスの歩みとして客観的な視点で語るこの本は、オバマ大統領や、ビル・ゲイツ、ホリエモンも薦める幅広く教養が身につく本です。

この上下2冊から成るこの本で、作者は度々「幸せ」に対する疑問を投げかけます。例えば、家畜の例が1つです。広範に分布した大型哺乳動物を順位付けすると、第1位のホモ・サピエンスに続くのは上から、家畜化された牛、家畜化されたブタ、家畜化されたヒツジだといいます。生物の種としての成功はDNAの複製の数で決まるので、こういった家畜は繁殖という面を切り取った際には大成功を収めていますが、個の視点からは決して幸せとは言えません。

また、便利になった世の中に対しても幸せに関して問いています。手紙しかなかった時代には数週間かけて行っていたやり取りを今はメールで一瞬で送ることができます。そのおかげでコミュニケーションは格段に速く、楽になったかもしれないけど、すぐに返さないといけない、という厳しい条件に捉われて、当時の人々よりも逆に窮屈な思いをしているかもしれません。

こういった幸せに関する記述がどう「傷つかない考え方」に繋がるかというと、本の終盤にかけて作者が結論づける幸せの定義の部分にあります。

幸福は客観的な条件、すなわち富や健康、さらにはコミュニティさえも、それほど左右されないということだ。幸福はむしろ、客観的条件と主観的な期待との相関関係によって決まる。

『サピエンス全史・下』P.222

まわりくどくなってしまいましたが、すべては期待によって決まるということだと思います。本の中では、フェラーリが欲しかったのに、フィアットの中古車しか手に入らなかったら、惨めに感じるとあります。自分が何を期待するかによってその結果がよくも悪くもなるのです。

学生インターンとして、外資系のホテルで働かせていただいたことがありましたが、研修で最初に学ぶのは「お客様の評価は期待値に対する結果で決まる」ということについてでした。ラグジュアリーホテルによく泊まる人であれば、サービスの内容は大体想像していて、大した期待をしていないかもしれないですが、初めてのお客様はとても高い期待をしている可能性もあります。いずれにしてもその期待値に見合うだけでなく、それを越えるサービスができなければ、満足して帰っていただくことはできないのです。

これは自分と相手との関係性にも同じことが言えると思います。相手に期待すればするほど、落差で傷つくこともあると思います。もしやってくれたらラッキーくらいの気持ちでいれば、何かしてもらった時に一層喜びが増すはずです。

一方で相手に期待しなくなる、というのはさみしいことでもあるので、あまり極端にする必要はないかと思いますが、あらゆる面で自分の期待値コントロールをしておくと、傷つくことも減るように感じます。

おわりに

世の中、傷つきやすい人と傷つきにくい人がいますが、傷つきやすい人はその分相手を傷つけないようにすることも得意な場合が多いと思います。なので、傷つきやすいことが必ずしも悪いことではないですが、どうせならストレスフリーで生きたい!

なんとなく心の中にあると「傷つかない考え方」として参考にしていただけたら嬉しいです。